赤山のご利益

「赤山さん」から始まった「五十払い」

「五十日」と書いて、一般には「ごとおび」、関西では「ごとび」と呼び、毎月5日、10日、15日、20日、25日、月末のことを指します。

昔から、商売では、これらの日に決済を行うことが多く、「五十払い(ごとばらい)」といわれる商習慣となっています。その「五十払い」が、赤山禅院から始まったと言われています。

かって、一年の中でもめったにない「申の日」の五日に赤山禅院に詣でると吉運に恵まれる、という評判が立ち、江戸時代になると、「赤山さんは、掛け寄せ(集金)の神さんや」と言われるようになりました。

その五日講ご縁日詣でから、「五十払い」の風習ができたと伝えられています。現在も、赤山禅院では毎月五日に「泰山府君 五日講 ご縁日」として大阿闇梨による祈祷が行われており、商売繁盛を願って、集金の前にお参りをされる方々が見られます。

都七福神 福禄寿の寺

都七福神まいり

七福神がまつられた寺社をお参りすると縁起がよいとされ、日本各地に「七福神まいり」「七福神めぐり」の風習があります。

七福神信仰は、室町時代に京都で始まり、次第に各地へ拡がっていったと言われています。都七福神は、ゑびす神一ゑびす神社、大黒天一松ヶ崎大黒天(妙円寺)、毘沙門天一東寺、弁財天一六波羅蜜寺、福禄寿神一赤山禅院、寿老神一革堂、布袋尊一萬福寺。各社寺に御軸・大護符(色紙)・御宝印帖が用意されていますので、お問い合わせください。

御宝印は毎日、午前9時〜午後4時半に受け賜っています。都七福神のご縁日は毎月七日。毎月七日のみ、金の印が受けられます。
 *都七福神まいりの定期観光バスも運行されています。
  お問い合わせ:都七福神事務局/六波羅蜜寺
  075-561-6980
  https://www.miyako7.jp/

福禄寿の御利益

赤山禅院の本尊・赤山大明神は、天にあっては福禄寿神、地にあっては泰山府君とされ、万物の命運を司るとされてきました。福禄寿神は、幸福・高禄・長寿の三徳をあたえられたとされています。みなさまの商売繁盛・延寿・健康・除災を祈願していただくことができます。

夢見の宝船

七福神は、日本独自の信仰で、インド、中国、日本の七神がうち連れて人々に幸運をもたらすとされます。七福神を描いたものでは、七福神舟遊びの図がよく知られています。古くから、宝舟に乗った七福神の絵を、正月二日や節分の夜、枕の下に入れて寝ると、吉夢を見て七福神の福徳を授かると言われてきました。

延暦寺と七福神

かって、比叡山の名僧、慈眼大師 天海(1536年〜1643年)は、徳川家康の信任を得て、しばしば国政に参与し、家康公の人柄をよく知り抜いていました。そこで天海は、乱世を納める器量を備えた家康公を、七福神の七つの福徳 になぞらえて示しました。

長寿一寿老人、富財一大黑天 人望一福禄寿、正直一惠比寿、愛嬌一弁財天、威光一毘沙門天、大量一布袋尊

それを聞いた家康公は大いに喜び、絵師・狩野法眼に命じて、七福神遊行図を書かせたと伝えられています。